【第19話】ブラック企業に勤めていた話 ~脱出計画~

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ろくな説明もなしに繁忙期突入し、退職を検討している場合ではなくなったパン生地。
しかし、通勤時間に求人を探すことは続け、脱出するチャンスを伺っていた。
そんなある日…パン生地の希望業種案件を紹介するヘッドハンターが現れた!!

スカウトをしてきたエージェントはいわゆる大手ではなく、小規模の会社でしたが、
現職のブラック企業から非常に近いところにオフィスがあり、
「これは何かのご縁かもしれない!」と期待してしまったんですね。

担当したコンサルタントは私の現職での疲弊ぶりについて、親身に話を聞いてくれましたが、
いざ応募の話になると、ものすごく強引に話を進めてきました。
応募書類は必ず通過させる自信があるのか、自分が書くと言い張りました。
彼は私に断る隙を与えないので、
転職のプロの技に一応期待をしてみるかと、承諾して待ちましたが…。
出来上がった書類は、自己アピールがかなりくどい、表現が重たい、
とても私が書いたと思えない代物でした。
しかも、もうこれで次の日の朝一で応募すると言う。
この強引さに軽く恐怖を覚えました。

これでは仮に採用となっても、私が書いた書類ではないので、
採用後のギャップに悩まされるような気がし、丁重にお断りました。
理由は「家庭の事情で転職時期を延期する」と告げましたが、
彼は明らかに疑っており「理由はわかりませんが、承知しました。」と言われました。
理由を告げているのに「理由はわかりませんが」とは。余計な一言だと思います。

書類作成の助言をしてくれる程度なら良いですが(むしろありがたい)、
全部代筆というのは、何か違う気がしますね。

脱出しようとしても失敗に終わり、
現職は繁忙期で息つく暇もなく、踏んだり蹴ったりの時期でした…。

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